一式特別攻撃機 滞空迎撃機型

 一式特別攻撃機の武装を強化した特設機で、護衛目的ではなく、迎撃目的に改造された。
 哨戒中の九七式・二式大艇が、同じく哨戒中のB−17・B−24に遭遇し撃墜される被害が増加し、それに対抗するための措置として本機が改造された。
 一式特別攻撃機は、性能面で一式陸攻を上回るも生産数の少なさや、整備面の複雑さ、主力の一式陸攻と連携が取れないなどの理由から爆撃機としては戦略的に失敗作だった。
 そこで、長大な航続距離と重武装と高い発展性を武器に様々な派生機が生まれ、本機もその一つである。
 特徴は、機体上部に並ぶ銃座群で先頭の12.7mm機銃座に連動して後方三つの銃座も動く様になっている。連動式の銃座は構造が複雑で故障も多かったが、数の多さと飛行中に直接修理するなどの現場の苦労で対応していた。
 機首には、大型だが信頼性がある程度保障されている五号電探六型を搭載して高い索敵能力を得ている。
 また、接敵時逃走されるのを防ぐため緊急加速用の墳式発動機ネー30を装備している。
 本機は、大戦後期には本土に帰還し、電探による夜間迎撃・誘導を行い本土防空の一翼になった。
 墳式発動機の高空性能と高い対弾性・重武装・電探を装備する本機は四発機ながらB−29に対抗可能な数少ない夜間戦闘機であった。

全長 23.7m
全幅 31.7m
最大速度 423km/h
墳式発動機使用時 593km/h
航続距離 5100km
武装 12.7mm機銃座×1
    30mm連装機関砲座連動式×2
    20mm3連装機銃座連動式×1
    20mm機関砲座×1
    30mm機関砲×2
乗員 6名
生産機数 12機

B−24との比較

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