全国横断コンサートお帰りな祭&還暦バースディーライブ
2008.9.28 広島市 Run太ハウス



台風15号が台湾で停滞している秋の日曜日、我々は広島の「らん太ハウス」へ向け車を走らせた。今回は小屋のオーナーでミュージシャンの 「あどRun太」の全国ツアーの楽日プラス、氏の3度目の成人式を祝う夜となった。題して「全国横断コンサートお帰りな祭&還暦バースディーライブ』の幕が上がったのだった。




山陽自動車道のインターチェンジを降りて大きな川を渡った小さな街、ここに今回の舞台がある。挨拶を終え楽器の搬入をしているとオーナーの「あどRun太」がやってきた。やわらかい手が我々を出迎えてくれた。この手で全国を駆け巡り、ギターをかき鳴らし、元気を届けたのだなと思うと感慨深くなる。機材のセッティングを終え、近くのお好み焼き屋に移動、やっぱり広島じゃけんね。旨いお好み焼きの攻撃にビールおかわりの暴挙に出るメンバーもいた。この店ではお好みを熱々の鉄板にのせてくれる。カウンターで食べる事ができない人にとっては嬉しいシステムだ。あどさんごちそうさまでした。




お腹を膨らませたメンバーは会場に戻りステージ脇のテーブルを占拠、ここでは「ビール」「焼酎」「枝豆」「巻き寿司」「明太子」…と全国のうまいものが大集合。スタッフから「呑んで下さい」「食べて下さい」と、もてなして頂いた。ここは百貨店の催事場かと思うほど、いやそれ以上かも。しかしこんなに喰って本番は歌えるのか?

 さてショーの始まりです。先陣を切って唄ったのは地元の男性デュオ。ギター・ボーカル&ボーカル・ピアニカという編成。「あどRun太」の弟子なのだそうだ。優しい歌詞とキャッチなメロディーが印象的、ハーモニーも綺麗だった。続いてギタ1本で唄うソロシンガー。力強いストロークギターと、それに負けていない声が印象的。スタイルを見ているとバンドでも唄っているのだろう感じる。

 旨い料理にすっかりご機嫌ちゃんになったメンバーは、舞台へ上がるための支度に入った。会場脇に停めた車の陰で衣装に着替える。ふと見上げると灯りのついた家が見える。我々にとってはこれからが本番、気合いを注入しなければいけない。しかしこの灯りの中にいる人は、テレビを観たり、お風呂に入ったりの穏やかな日常、いつのも風景なんだな〜と至極当たり前の事を考えてしまった。さていよいよ本番、いつのも出囃子♪ピーターガンが会場に鳴り響いている。「よし!我々の空間が出来上がった」と気合いが入る。




はいど〜も!NothingJobBrothersBandで〜す




はいオックン☆モリですぅ!

私の発音は関西弁やの〜て
阿波弁だけんなっ!
あい!チューリンデ〜〜ス!

「らん太ハウス」のお客さんはいつも熱い!
ニシ☆テンキチです。

GSも楽しく叩かさせていただきました。
カズです。

今夜も思いっきり弾き倒しましたっ!




サンコー☆コイケです。

演ってても楽しい舞台でした。




R&Bのカバーを3曲演ったところで、今回の主役に我々からトロフィーの授与式を行った。労と感謝を込めて真面目に贈ったので「オチはないのか」と言われてしまった。我々らしくない珍しい演出だったかも。後半はオリジナルタイム。前回CDを買って頂いた方からは曲説だけで「あ〜〜っ」とリアクションが、これも嬉しい瞬間だ。トークの方はというと毎度のノープランで望み、前出のパクリあり、息の合わない絡みあり、息の切れた絡みありの、グダグダで楽しい時間だった。♪シュポや♪美人課長28歳などはお客さんの反応もよく、アットホームな舞台となった。強制?アンコールでは「リトルリチャード」の名曲♪ルーシールに「あどRun太」が乱入!急遽セッションタイムとなりました。こんなイレギュラーな時間が楽しいからライブ、そして音楽はやめられないのだ。




オリジナル演奏曲目
1.シュポ!
2.南海ストアー
3.もえろゴミの日
4.美人課長28歳
5.あしたは休みだ
6.あさがくるまで
7.イージークレイジーレディ




トリを勤めるのは地元の「Panda-Do」ギターは「あどRun太」。往年のGSサウンドを披露。今回も我らが「ニシ☆テンキチ」がサポートドラマーとして参加した。名曲♪オヤジのロックンロールでは我らが「チューリン」がコーラスで参加。毎度変態?な歌声を披露してくれる。




大トリは今回の主役が登場。一人ギターを抱えしっとり歌ってくれた。旅先で出会った人など興味深い話も聴けた。この狭くて広い日本には「あどRun太」を待っている人達がいる。その期待を背負い全国に出向いて唄う。歌にそして生き方に共鳴した人達が又彼を待つ。そこには損とか得とか金とかモノなんか遥かに超えた人と人のつながりがある。つながりなんて即席で成り立つものではなく、相手を理解する気持ち、自分を理解してもらう気持ちが「本気」でないと成り立たないと思う。今回はツアーのほんのひとかけらの話しか聞けなかったが、縁の持つ深さを教えたもらった気がする。




打ち上げは「らん太ハウス」特設催事場に於いて「全国旨いもの展」の再開だ。種子島の焼酎、青森の蕎麦、京都の漬物、新潟の枝豆、そして広島、山口の馬鹿野郎達。




2008.10.1 Text:Takafumi.C / Photo:Kyoko.F