2/29 おやじバンドまつり
ルネッサながと






NJBBも立派なおやじの仲間入り

「長門でおやじバンドのイベントがあるんだけど出演しませんか?」そんな電話が横山ホームラン師匠からあったのは昨年、そろそろウールのセーターをタンスから引っ張り出そうかと考えていた晩秋のある日だった。
おやじバンドね〜、口ではオヤジ-おやじと言っているけれども、こうして具体的にオヤジを認めると少し淋しい。しかもうちのバンドにはピチピチ20代の「トモ」や各地で悩殺者を記録している「カオル」もいるではないか。我々はイベントにふさわしいバンドなのだろうか?様々なことが明滅していた。
主催者側との打ち合わせや情報を収集していく内に「おっ!楽しそう、出てみるか」と言う気持ちになり、メンバーも「行こう!行こう!長門なんて初めてだし楽しそう!何やったら前日入りして温泉宿に泊まって・・・大宴会〜!」などと一気に盛り上がっていた。
かくしてNJBBおやじバンド認定第一弾記念ショーの幕が切って落とされた。

















8時を少しまわった頃、市内某所に集合したメンバーは今回の足「トヨタハイエースグランドキャビン3000D」にそれぞれの機材・衣装などを詰め込んでいた。ほとんどゲストのレギュラー?と化した「横山ホームラン師匠」も同行。
メンバー・スタッフ総勢9人とその荷物は相当な量になる。各地を車で巡業した経験者「チユーリン」が「ハイ!まず箱もの-この隙間にシンバルスタンド入れて!」と的確な指示を出していた。5分後には積み込み完了。あれだけの荷物がよく収まったものだと感心させられた。
近くのコンビニで朝食を仕入れ、我々を乗せたハイエースは西に向け針路をとった。









道2号線から山陽道に上がり美祢 I・Cまで、それから国道316号線を北進。移動時間90分の行程。
車内では朝からおやじ達によるエ○トークが繰り広げられていた。もうテンションは最高潮!いつでもかかってきなさい状態になっていた。気がつくと目の前に拡がる湯煙!温泉街独特の空気感。おっ!そろそろ着くなっ!さっきまでエ○トークで盛り上がっていたおやじ達もいつしか周りの景色に目を向けながら、舞台のことを考え始めているようだった。予定時間を5分オーバーして会場に到着した。



















おやじ達の熱いバトルが繰り広げられる
「ルネッサながと」キャパ約800席
歌舞伎・演劇を目的に建築された施設













場に到着したメンバーは早速リハーサルの準備に取り掛かった。広い舞台、どんなステージングにするか考えるフロントマン達。きっと脈拍が上昇しているに違いない。
リハーサル開始。大きな空間にNJBBの音が溢れる。長門の空気にNJBBの音が初めて触れる。音響スタッフと確認しあいながら舞台上の音を決めていく。いつものライブハウスとは勝手が違う。伝わる音も、メンバー間の距離も。でもそれが嬉しい。久しぶりの大舞台だ。
 
開演までの間、共演するバンドの方々と交流を深めていた。ほとんどのバンドが初対面、20年30年と続けているバンドもあって、風格を感じる。好きなアーティストや長く続けていく上での苦労やコツなど、共感する部分も多い。「4コードスペシャル」さんはブルース・R&Bが好きで、NJBBがよくカヴァーしている、「ウィルソンピケット」や「ブルースブラザーズ」の曲がレパートリーにあるそうだ。「ブルースブラザーズ」好きのリーダーは瞳を輝かせて熱く語っていました。







開演時間の1時30分。オープニングを務めるのは長門の老舗バンド「F・STREET」。「F・STREET」は今回のイベントを主催する「Sサワ」氏率いるバンドで「クラプトン」や「浜田省吾」のカバーを演奏していた。
続いて、山本カズオ氏。ギター1本でお客さんを魅了していた。あの北島三郎先生の与作も唄っていた。



そしていよいよ我々の出番。いつもの出囃子が歌舞伎小屋に響き渡る。1曲目「♪アイキャンターンユールーズ」続いて「♪ダンス天国」とカヴァーが続く。「オックンモリ」と「サンコーコイケ」のトークも冴える。オルジナルの「♪焼肉サンバ」「♪明日は休みだ」の元気な曲で広い舞台を縦横無尽に走り回りる「オックン」と「サンコー」。「♪ジョイトゥーザワールド」では「カオル」のセクシーヴォイスとセクシービームで、会場の殿方を悩殺!またまた悩殺記録を更新した。「♪燃えろゴミの日」では、「横山ホームラン師匠」と「トモ」のツインリードが絶妙に絡み、独特の雰囲気を作っていた。「コーチャン」が廻すターンテーブルでは会場から大きな笑いと、なんと拍手まで・・・最後の曲「♪朝が来るまで」では「ニシテンキチ」と「チューリン」のリズムが客席と舞台とをひとつにして、熱い空気が会場を包んだ。40分の舞台は熱気を残したまま幕を閉じた。
















いてゲストタイム今回は「べすぱ」。深みのあるやさしい歌声が「NJBB」の解毒剤のように作用しお客さんの頬もゆるんでいた。

2部のトップは「サンセットロード」「NJBB」とも古くから交流がある「やすべえ」こと大谷泰彦氏率いる「チューリップ」のトリビュートバンド。美しい肉声と「やすべえ」のトークを武器に客席を盛り上げていた。

そしてトリを務めたのが「4コードスペシャル」。NJBBのメンバーは全員客席の隅を陣取り、彼らの演奏に耳を傾けていました。NJBBも演る「♪ソウルマン」や「♪ミッドナイトアワー」が演奏されていた。他のバンドがプレイする曲ってやっぱり興味があるのでしょうね。

「4コードスペシャル」終演後、今回出演したバンドが舞台上に勢ぞろい!「マービンゲイ」の「♪ワッツゴーイングオン」を全員で唄い、今回の成功を喜び、来年の開催を願った。




まだまだ終わらない

周南に戻ったメンバーは市内の焼き鳥屋で夕食を済ませ。とあるライブハウスへ足を運んだ。
この日は、そのライブハウスで演奏するバンドが、なんと16グループも出演する「ジャックブルース」開店12周年記念ライブが行われていて、NJBBも出演した。メンバーは普段着のまま舞台に上がり「♪ジョイトゥーザワールド」と「♪朝が来るまで」の2曲を演奏した。我々が活動を続けていられるのは、店を大切に守っているオーナーやスタッフのお陰です。

その後焼酎をすすりながら、他のバンドの演奏を聞いていた。イベント終演後メンバーは、いつも打ち上げで使っている居酒屋へ移動。今日一日を振り返りながら、美味しい酒と料理に舌鼓を打っていた。

おやじバンド祭りを企画・主催した皆様お疲れ様でした。そしてありがとうございました。この場をおかりしてお礼申し上げます。また来年も呼んで下さい。

F.STREETのHPにも「おやじバンドまつり」のリポートがUPされています
URLはhttp://f-street.net/


Text :Takafumi.C / Photo : Reiko