(2001年12月)

6日

深夜の出発という事で「お風呂に入って行くけど、眉毛と口紅位はつけて行こうね。誰に出会うかも

しれないよ」っとの義姉の言葉に素直な私??は眉毛だけ書いて徳山駅へ行った。キョロキョロ見回しても

義姉はいない。時計に目をやると待ち合わせの時間にはまだ10分程ある。ぼんやりと突っ立っていたら

私の顔を覗き込む人・・フッと見ると・・わぁ〜同じビルで仕事をしている男性だぁ。ふぅ〜義姉の言う事

を聞いていて眉毛を書いていて良かったぁ・・っと胸をなでおろす。なんだかんだとその人と話をしてい

ると、兄と義姉が来た。兄に見送られていざ・・個室寝台で大阪へ。

個室寝台に乗ったのは初めてだったのだけど,なかなか良いよ。何時もの事だけど私は爆睡。しかし義姉

は眠れなかったとか・・個室で寝られないのだったら普通のカーテンの寝台では一睡も出来なかっただろうなぁ。

7日

早朝4時半に大阪到着。1番の環状線に乗り・・乗り継ぎ・・関西空港へ。

約1時間関空の中の喫茶店で時間をつぶして待ち合わせの場所へ。行ってビックリ・・なんと40人もの

大人数だった。しかも一人での参加が13人もいらっしゃる。色々な手続きを終えいざ機内へ。

KLM(オランダ航空)での出発。満席ではないので後部座席を離陸してすぐに4席ゲット。義姉と2席

ずつ・・これで横になって寝れるぞぉ♪約12時間の空の旅が随分楽になる。

寝ては・・食べては・・飲んでは・・。やっとオランダのアムステルダムへ到着。

やれやれ・・と空港の外へ。すると今迄禁煙していた人達が堰を切ったように煙草

を吸っている。そういえば空港も機内も全部禁煙だもんなぁ・・煙草を吸わない私

はこの禁煙の辛さは判らない。今回のツアーにはオランダは乗り継ぐだけだったの

だが何と5時間も乗り継ぎ時間があり急きょアムステルダム観光が入ったのだ。

これはラッキーだったなぁ。

こじんまりとした農場へ行き手作りの直径15センチ程の丸いチーズを2個ゲット。

この丸いチーズは子供の頃からの憧れなのだ。\(^^;)) 

風車を見て夜の町へ繰り出す。少し緊張しながら歩いていると若い女性が台の上でチョーミニのスカート

と胸が半分は見える服で踊っているよ\(^^;))

ひゃぁ〜っと思わず窓に近寄り見とれてしまった。まるで映画を見ているみたい。店の入り口にはこれま

た大男のオニイサンが二人立っている。おっとあまり商売にもならない人間がウロウロしていては怒られ

るかなぁ?っと早々にその場を離れる。路面電車ひとつにも「お〜・・外国の匂いだぁ・・」等とシャッ

ターを切る。しかしたった5時間・・あっという間にまたまた空港へ。

今度は小さな飛行機で一路ハンガリーのブタペストへ。

空港からホテル迄のバスの中から外を眺めると、オレンジ色の街灯と少しの明かりが見えるだけ。

なんとも静かな感じなのだ。ホテルの部屋はけっこう広く・・まぁこれなら良いじゃん・・って感じ。

8日 天気・・なんと晴れ。

3日前は吹雪きだったという町は氷点下迄冷え込んでいるものの、快晴に近い天気♪「珍しいですよ・・

こんなに良い天気は」っとガイドさん。



ブダ城の中にある漁夫の砦


ゲレルトの丘からブダペストの街並み



なんと今でも走っている

「車体が紙」で出来ている車。


これは世界遺産のブダ城の中のマーチャーシュ聖堂なのだが、この写真の右端に

見えるキンキラ金の不釣合いな建物・・なんと世界遺産のど真ん中に建っている

「ヒルトンホテル」なのだ・・・ぬぁ〜にぃ〜・・っとツアーの一同怒り狂う。

ガイドさんもこれを見る度に怒りが込み上げてくるとか。

たぶん莫大なお金が政治家に動いたのだろう。

それにしてもなんて事だ。ガイドブックの何処にもこんな物が建っているとは

書いてない。これはハンガリーの恥だな。っと怒りつつ昼食へ向かう。

そしてこのレストランで「貴腐ワイン」と出会う。実は私はこの貴腐ワイン・・宝くじが当たったら買

おうと硬く心に決めていた憧れのワインなのだ\(^^;))    日本では手が出ないこの貴腐ワインは

ルイ14世が「これぞ王の為のワイン,ワインの王様である」っと絶賛したと言われている。

蜂蜜のように甘く,色も琥珀色で美しい。ワインのランクは1〜6迄の数字で表していあり数が多い程高級。

値段を聞いてみると気絶する程安い。免税は2リットルちょっとだから500mlのこの貴腐ワインは

4本買える。前後の事を全く考えず4本ゲット・・勿論最高級の「6」・・う〜う〜嬉しい♪♪♪

喜び勇んで午後はセンテンドレ観光をして夜のフォルクロアショーへとなだれ込む。

ホテルに着いたら10時すぎだった・・ふぅ〜・・よぉ遊んだなぁ。

9日  すごい♪今日も晴れ♪

ウイーンに向かって移動。バスで国境を越えた。

昔シンガポールからマレーシアへバスで国境を越えた事があるのだが,この時よりもっと簡単。前回は

バスから降りて国境を歩いて渡ったのだが、今回は運転手さんがパスポートを集めて国境のゲートに持

っていく。私達はバスに乗ったままで良かった。思わずこんなんでエエの??っと口走る。

しかしまぁ簡単で時間もかからなくって良かった。

ウイーンへ到着し市内観光。

昼食で入ったレストランは昨日迄とはうって変わって、切花が生けてあったり壁には沢山の絵がかけて

あったりと流石に華やかな雰囲気に包まれた街だ。

ベルヴェデーレ宮殿の上宮は美術館になっていて、エゴンシーレやクリムトの絵が展示してある。

クリムトの絵が大好きな私はすごく期待していたのだけど、時間の余裕がなく外から見るだけだっ

て・・がぁ〜ん・・そんな殺生な。

すぐにシェーンブルン宮殿へ移動。

すでに薄暗くなっていたのだけど、この宮殿の中庭でクリスマスカーニバルが開催されていて大勢の市

民が子供づれで楽しんでいた。沢山の屋台が出ていてステージの上では子供達がクリスマスの劇をして

いる。う〜ん・・良い感じ♪

10日 どうなってるの?今日も晴れ♪神様有難う♪

ウイーンの森へ向かって移動中小さな川を見ると凍っている。外は氷点下だ。

しかし私達は防寒対策バッチリ。実は表生地がナイロンで裏地がフリースのオーバーパンツを持ってき

たのだ。スボンの上にこのオーバーパンツを穿いている。上着は膝迄あるダウンコートを着て来た。

頭には毛糸の帽子。他の人が「骨まで凍りそう」っとの言葉に義姉と二人で「このオーバーパンツは

本当に良かったねぇ」っとニンマリ。

シューベルトが仲間と良く集まったというレストランに立ち寄った。

そしてハイリゲンクロイツへ。

ハプスブルグ家以前にオーストリアを統治していたバーベンベルグ家の城

を見たり。バーベンベルグ家のレオポルト3世によって設立された修道院

を見たり。そして「うたかたの恋」の映画にも描かれた悲劇の場所・・マイ

ヤーリンクの館にも行った。

しかし無理心中の場所となった所だと思うからか,なんだか暗く沈んだ

雰囲気だった。

午後は自由行動。

先ずは1920年代から営業しているあの有名なザッハーのトルテ(ケーキ)を食べて・・ウインナーコ

ーヒーを飲んで♪しかし「有名=美味しい」とは限らない。このトルテ・・甘い・・ブチ甘い。

ふぅ〜甘い物大好きな私でさえ最後の一口を口に入れるのには勇気がいった。しかし一応「あの有名な」

ケーキを食べて満足。次は・・。

ハウスウイーンを見に行こう・・っと話している人達に混じり路面電車に乗る。しかし皆はじめての事

だから切符を買うにも時間がかかる。19シリングでやっと切符を買って路面電車の乗り込む。

しかしすぐに方向が違うと判明・・次の駅で飛び降りる。切符は1時間の間は乗り降り自由なのだけど

この1枚の切符を握ったまま・・夕方真っ暗になる迄数時間移動。(本当はいけない)

ウイーンでは乗りる時も降りる時も切符を見せたりする必要がない。自分で切符を買って時間を刻印す

る。降りる時もその切符を回収する事はない。どうやってキセルを防ぐかというと、抜き打ちで検査官

が取り締まるらしい。運良く私たちはこの検査官には会わずに移動出来た。

何度も乗り換えて市内をあっちこっちと移動。最終目的地の市庁舎迄行って目を奪われる。

この市庁舎前でもクリスマスカーニバルが開かれていた。

ここが一番華やかなカーニバルだ。その幻想的な雰囲気に時を忘れる。

しかしここでショック。

半日を一緒に観光した若い女性がスリに財布をすられてしまった。

幸いお金は分散して持っていたので金額は大した事なかったのだが,カー

ドを入れていたのですぐにカード会社へ連絡。カードの使用を停止しても

らった。

その後この市庁舎の下のレストランで夕食。

ハープの生演奏の中優雅に食事♪

夜はモーツァルトも指揮した事のある18世紀に建設された建物でコンサ

ートを聞いた。う〜んやっぱ華やかな都だねぇ・・っと満足。

コンサートが終わって外に出るとチラホラと雪♪

空気は凍り付いている。11時前にホテルへ到着。今日も良く遊んだ。

11日 晴れ♪

チェコとの国境に向けて走るにつれ道路は真っ白。道路脇の木々は樹氷。そんな道路とは想像出来ない

スピードでバスは走る。内心こんなに飛ばして大丈夫かいなぁ??っと心配になる。しかし何事もなく

国境を通過。しかしこの樹氷が出来る程の寒さの中・・道路の脇に売春婦が数百メートルおきに立って

客引きをしている。これにはすごいショックを受けた。暖かい時はひと目で「それと判る」服装をして

いるらしいのだが、さすがに樹氷の出来る季節・・ジャケット等を着込んでいる。一人や二人ではない

のだ・・飾り窓の家もあるとか・・。

そのショックは置いといて、今から行く場所は今回のツアーで一番行きたかった中世の街並みがそのまま

残っている世界遺産の街チェスキークルムロフの街だ。

ヴルタヴァ川のほとり

夕暮れ時のレストラン

騙し絵・・彫刻に見えるけど実は描い
たもの。こうして建築費を安く上げた
らしい。こういう絵がいたる所にある。

この城門を通って街中へ

チェスキークルムロフ城は,ボヘミアの地方ではプラハ城に次ぐ大きなお城だ。この街で昼食だったのだ

けど、さすがビールが美味しいチェコ。

ミネラルウオーターが30コルナ・・しかし小ジョッキのビールが15コルナ。最初は「まだ観光せんと

いけんから、ミネラルウオーターにするわ」と言っていた私は,この値段を聞いて即座に飲み物をビール

にした。本当にチェコのビールは美味しい♪今日は今回のツアーで一番長い距離をバスで移動。

やっとの事でホテルで夕食。食事を終えて部屋に帰ったら9時過ぎ・・久しぶりにのんびりとお風呂に入る。

12日 晴れ(どんよりと曇った空を想像していた私は,想像が外れてラッキー)

プラハ観光・・・色々な所を観光した。

ミッションインポッシブル1の中に出てくる中欧最古のカレル橋。

(このカレル橋は60年近くかけて完成されたゴシック様式の美しい橋)

お〜ここでトム・クルーズが撮影したのかぁ・・っと大喜び。そしてこの

カレル橋の欄干になんとザビエルの像。実は私の住んでいる山口県にはザ

ビエル教会があるのだ。こんな遠くから山口迄来られたのかぁ・・っと驚く。

この橋を歩いていると外人が何やら話している。何気なく見ていると欄干

に埋め込んであるアポストロフィークロスに5本の指を置き,足元に埋め

込んである鋲を足で踏んで何やらお祈りをしている。

はっはぁ〜・・ああやってお祈りすると何か良い事があるんだなっと思い

真似をしているとガイドさんが通りかかり「そうやってお祈りをすると

一つだけ願いが叶うそうですよ」っと言われた。

やっぱりぃ〜・・っと義姉も呼んで二人でカレル橋の上から願い事をした。

プラハ城からの眺め。

プラハ城へ入ると聖ヴィート教会がすごい迫力で目に入る。あまりに巨大

でレンズの中に収まらない。この中のステンドグラスの美しさ。

撮影しても良いとの事でカメラを構えるのだけど、全体像が写せない。

聖イジー教会も訪れる。

その後旧市街地を訪れる。ここには旧市庁舎がありその塔には天文時計が15世紀に作られたままの姿

で動いている。正午には死神が鐘を鳴らし12使徒が窓から現れる。これを見ようと沢山の人達が集ま

って来る。ミュシャ美術館へ行ったり・・市庁舎前で開かれているクリルマスカーニバルを見た。

この時期はどの国でもクリスマスカーニバルをしてるんだなぁ。ステージ上では迫力ある演奏をしている。

お店を冷やかしたり・・夕食の時間迄のんびりと楽しんだ。

今日の夕食はチェコ最古のビアレストランだ。このビアレストランの黒ビールは有名で、この店の奥で

醸造しているのだ。この店でもアコーデオンでの演奏を聞きながらの夕食だった。

この店に入る前にガイドさんが「この店にはアルコール度の高いお酒を勧められるかもしれませんが,

高いお酒ですから気をつけて下さい。」っと言われていた。食事をしていると案の定トレーに乗った

38度もあるベヘロフクという琥珀色のお酒が小さなグラスに入って出てきた。

勿論・・私・・飲みました。これが不味い・・養命酒を不味くしたような味だった。

ホテルへ帰ったのは10時過ぎ。

13日 雪

プラハから一路家路へ

14日 朝9時半頃関西空港へ到着。

家にたどり着いたのは14時半頃・・。

その他

@お金

何処の国のコインでもコインは日本円には両替してくれない。持って日本へ帰ったらお土産にするしか

手がない。

そんなの嫌だぁ・・絶対に綺麗に使い切って帰るぞぉ〜っと心に誓って家を出た(なんて大げさな私)

3カ国の中で(アムステルダムでは日本円で買い物が出来た為両替しなかった)オーストリアの札は別

だけど、チェコとハンガリーの札は国外へ出ると全く両替してくれない。紙切れと一緒だ。こうなると

残したら損だ・・。しかし今回は1カ国の滞在時間がえらく短い為、いったい幾ら位両替したら良いか

という事に随分頭を悩ませた。この際全部カードで・・っとも思ったけれど、ほとんどの店ではカード

が使えない。しょうがなしに毎回両替をしたのだけれど、結果的には全部使い切って1個のコインも日

本に持って帰らなかった。

しかしこれには苦労話があるのだ。知りたい??

ユーロになればこんな苦労はしなくって良いなぁ・・っと思う。(来年からはユーロになるそうだ)

ちなみに・・今回のレート

オーストリア・・シリング(1シリング・・約8円)

チェコ・・・・コルナ(1コルナ・・約4円)

ハンガリー・・フォリント(5フォリント・・約1円)

Aトイレ

トイレは街中にあるのは有料トイレと無料トイレ。

ガイドさんと一緒の時は「あそこに無料トイレがありますから、今のうちに・・」等と言われ,それじ

ゃぁ・・行っとくかぁ。っと幼稚園児のように皆揃ってトイレへ。

しかしこれが結構ストレスになる。最後にはいったい私は何をしに此処へ来てるのよぉ〜って気持ちに

なってくる。

トイレットペーハーは日本のように真っ白で柔らではない。幅は7〜8cm位しかなくゴワゴワと硬く

色も茶色っぽい。脱色してないので自然には優しいのだろうけど,柔らかい紙に慣れている日本人には

ちょっと硬すぎるかも\(^^;))

B食事

3カ国共パンがすごく美味しかった。しかし食事に時間がかかるのだ。

最初にスープが出てくるのも遅いし、それを食べ終わってもなかなかメインが出てこない。やっとメイ

ンを食べたら今度はデザートが出てこない。なんだかんだと時間がかかる。

そういえば昼食に1時間も2時間も時間をかける国があると聞いていたけど、此処ってそうなのかしら??

量も多い。でっかい魚が丸ごとムニエルで出てきた日にゃ・・見ただけで胸がいっぱい。

しかし恐ろしい事に私はそれを綺麗に平らげてしまった。

Cメインは・・

4箇所の世界遺産をメインにしたツアーだった。

ドナウの真珠と言われる世界遺産の街「ブタペスト」

ウイーンの「シェーンブレン宮殿」

中世の街並みが今も残る世界遺産の街「チェスキークルムロフ」

世界遺産の街「プラハ」

後記

今回は気の合う義姉と一緒という事で本当に楽しい時を過ごせた。ほんの数日前の事なのに,現実感が

なくって「本当に行ったのかしら?」等と思ってしまう。義姉もそうらしく電話口でそう言っていた。

「来年も行こうね」っと義姉。

「何処へ行きたい??」っと私。